【体験談あり】赤ちゃんのほくろはいつからできる? 原因は? 除去は?【医師監修】

 専門家監修
公開日:2019/08/01
更新日:2019/08/26
【体験談あり】赤ちゃんのほくろはいつからできる? 原因は? 除去は?【医師監修】
監修
馬場直子先生
神奈川県立こども医療センター 皮膚科部長

この記事は、赤ちゃんのほくろについてまとめたものです。ほくろはだれにでもあるもの。でも、赤ちゃんのほくろが目立つ場所にあったり、大きかったりすると、気になりますね。赤ちゃんのほくろはいつからできるのか、原因や注意すべき点、除去できるかどうかなどについて、ドクターにお話を聞きました。

赤ちゃんのほくろ いつからできる?

ほくろは黒いあざの一種

ほくろは「色素性母斑」という黒いあざの一種で、盛り上がっているものもあれば、平らものもあります。

皮膚は表面から表皮、真皮、皮下組織の3層になっていて、表皮のうち真皮に近い部分にはメラノサイトと呼ばれる色素細胞があり、紫外線を浴びるとメラニン色素を作ります。シミやソバカスは、紫外線を浴びることによってメラニン色素が沈着してできたものです。

一方、「色素性母斑」は、「母斑細胞」と呼ばれるものが真皮の部分にたくさん集まってできたもの。「母斑細胞」は、神経やメラニン色素を作る細胞になるはずのものが、何らかの原因で間違ってできてしまったもので、メラニン色素をたくさん含んでいます。

「母斑細胞」のようにメラニン色素を持った細胞が、皮膚の浅い部分にあれば茶色く、皮膚の深い部分にあれば青色や黒色に見えます。

ほくろの場合は、比較的浅い部分(真皮と表皮の境目あたり)にできたものや、比較的浅い部分と真皮の中にできたものの混合タイプがあります。だれにでもできるものですが、人によってできやすさには差があります。

ほくろは、黒いあざの一種。メラニン色素を持った「母斑細胞」が表皮から真皮の深い部分にかけて厚い層状に沈着したものです。

ほくろは生まれつきあるもの?

生まれつきある「色素性母斑」を「あざ」、生後6ヶ月以降ぐらいからでき始めるものを「ほくろ」と呼んでいます。

生まれてからできたほくろの場合でも、赤ちゃんのころからあるものについては、その素因は生まれつき持っていて、現れる時期が遅かったと考えられます。

赤ちゃんのころからあるほくろは、もともと素因があったと考えられます。

赤ちゃんのほくろ 原因は?

赤ちゃんのころから現れるほくろは、皮膚の内部でメラニン色素をたくさん含んだ「母斑細胞」が増えてできたものですが、なぜ増えるのか、はっきりしたことはわかっていません。

ただ、幼児期からできて思春期ごろからぐんと増えるほくろの場合、その原因の多くは「紫外線」と考えられます。シミやそばかすと同じように、紫外線を浴びることによってメラニン色素が沈着してでき、顔や手、足など、衣服から出ている部分にできやすい傾向があります。しかし、だからといって、紫外線に全く当たらなければほくろができないということもありません。

紫外線以外の原因としては、ホルモンの分泌や皮膚への刺激、ストレスなどが関係しているといわれています。

幼児期から現れて思春期に増えるほくろは、紫外線に当たる手や足にできやすい傾向が。

赤ちゃんのほくろは遺伝する?

親やきょうだいにほくろが多いと赤ちゃんにも多い、赤ちゃんにも親と同じ場所にほくろがあるなど、ほくろには遺伝的な傾向が見られます。

遺伝というとなんとなく心配になるかもしれませんが、ほくろは、そのほとんどが「良性」のもの。サイズや見ために特に変わったところがなければ、あまり気にしなくて大丈夫です。

赤ちゃんのほくろ 注意点は?

ほくろは「良性」。でも「悪性」との見分けはむずかしい

 ほくろのほとんどは良性なので、ほくろであれば、放っておいても心配ありません。ただ、ほくろと似たような見た目のものに、「悪性黒色腫(メラノーマ)」や「スピッツ母斑(若年性黒色腫)」があり、区別することはとてもむずかしいものです。

「悪性黒色腫」は皮膚がんの一種で、メラニン色素を作るメラノサイトや母斑細胞が悪性化した腫瘍です。日本人の場合は、足の裏や手のひら、手足の爪などにできることが多いですが、赤ちゃんや子どもにはまれで、60歳以降など高齢の人に多く見られます。

 生まれつきある黒いあざの場合は、5cm以上の大きさだったり、毛が生えていたりするものは悪性化することがあります。必ず皮膚科を受診して、診断を受けてください。

「スピッツ母斑」は若い年代に多く、およそ半数が幼児期にできます。悪性ではなく、転移もしませんが、全身のどこにでもできます。1年以内に2~3倍になるなど、急激に大きくなるのが特徴で、悪性黒色腫と見分けることがむずかしいので注意が必要です。

入浴時や着替えの時など、日ごろから赤ちゃんの体をよく観察しましょう。以下のような点に気をつけて、変わった点があれば、すぐに皮膚科を受診して。

入浴時などに、赤ちゃんの体をよく観察しましょう。

ほくろの大きさが7㎜以上の場合

大人になったときに直径1㎝ぐらいまでなら、ほくろとしては普通の大きさです。ただ、赤ちゃんの小さな体に7mm以上のほくろがある場合は、一度受診しておくと安心。

皮膚科では、ダーモスコープという機械を使って、ほくろを拡大して見ることができるので、悪性かどうかを診断してもらえます。

ほくろの大きさが変化した場合

直径2~3㎜程度のほくろが、どんどん大きくなって、長径が5~6㎜以上になった場合は、注意しましょう。

赤ちゃんの成長とともに皮膚が伸びるため、ほくろも大きくなっていきますが、目安として、1年以内に2倍以上の大きさになったと思われるような場合は、受診をお勧めします。

色が濃くなる、濃淡がある場合

一般的にほくろは薄い褐色~黒色ですが、褐色だったものが濃い黒になったり、色が濃い部分と薄い部分ができる、一部の色が抜けたようになるなど色ムラができた場合には、要注意です。

左右が非対称の場合

一般的なほくろは形が円形で、左右対称です。左右で形が違って見えるような場合は、ほくろではない可能性があります。

輪郭がはっきりしていない場合

ほくろが円形に近く、周囲との境目がはっきりしているようなら、心配はありません。しかし、ほくろのふちがギザギザになっていたり、周囲との境目がハッキリしていない場合は、注意しましょう。

かたさが違う部分ができた場合

ほくろであれば、全体的に同じようなかたさですが、一部または全体がかたくなったり、腫瘤ができてきたりした場合は、ほくろではないかもしれません。

出血する、液が出ている場合

出血していたり、液が出ていたりする場合は、ほくろではなく病変の可能性があります。

ほくろにしては変だと感じたら、念のため受診しましょう。

赤ちゃんのほくろは除去できる?

顔などの目立つ部分にできていると、「大きくなったときに目立つかも……」と心配になるパパやママもいるでしょう。ただ、ほくろであれば、本来はそのまま放っておいても問題ありません。皮膚を刺激しすぎると、がん化してしまうこともあるので、気にして触りすぎたり、パパやママが取ろうとしたりするのは絶対にやめましょう。

ほくろではなく、生まれつきある黒いあざの場合、レーザーで治療することもありますが、あまり効果はなく、再発することも。そのため、治療は手術で切除するのが基本です。

その場合、成長するとともにあざも大きくなり、皮膚も厚みを増して、あざがより深い部分に達してしまうので、できるだけ早めに手術をしたほうがよいでしょう。

ほくろの治療も、あざの場合に準じます。どうしても気になる場合は、できるだけ刺激しないようにして、早めに皮膚科を受診してください。

ほくろなどを取るレーザー。

赤ちゃんにほくろがある先輩ママの体験談

背中にほくろを発見!

0歳のときに背中の真ん中にポツンと小さなほくろを発見しました。針の穴程度の、本当に小さい点で、生まれた直後にはなかったと思うのですが、いつから現れたのかはよくわかりませんでした。その時も、よく見なければ見逃していたと思います。

少し気になったので、どうなるのかと、入浴などのたびに観察していたところ、体の成長とともにほくろも少しずつ大きくなっていきました。小学校入学時には直径3㎜ほどになりましたが、ほくろとしては気になるほどの大きさではないと判断して、結局そのままにしました。

写真出典/はじめてママ&パパの病気とホームケア

イラスト/福井典子

出典 :はじめてママ&パパの 0~6才 病気とホームケア※情報は掲載時のものです

監修
馬場直子先生
神奈川県立こども医療センター 皮膚科部長
滋賀医科大学卒業。横浜市立大学皮膚科などを経て、1994年神奈川県立こども医療センター皮膚科医長、2002年より現職。日本皮膚科学会、日本小児皮膚科学会、日本臨床皮膚科学会会員。的確な診察とわかりやすい説明で、ママたちに信頼されています。

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