29歳、娘と笑顔で生きる。妊娠中に離婚を決めたワケ・10年後の夢【シングルマザーという選択】

コラム
公開日:2019/05/16
更新日:2019/05/17
29歳、娘と笑顔で生きる。妊娠中に離婚を決めたワケ・10年後の夢【シングルマザーという選択】

シングルマザーというとマイナスなイメージがつきまといがちですが、生き方が多様化してシンママを選択する人が増えている今、どうやら世間が思い描くようなシングルマザーばかりではなさそうです。今回取材したのは、妊娠中に離婚し、現在1歳の子供を1人で育てている坂上真希さん。毎日大変でしょうと聞いてみると、離婚前よりもシンママになってからの方が楽しい!と笑顔で話してくれました。もちろんシンママになることをおすすめするわけではありませんが、”シンママでも明るい人生が送れる”ということをあらためて教えてくれた今回のインタビュー。ママ自身が自立をしていれば、親子の未来はきっと明るいですよ!

~シングルマザーDATA~

◆年齢:29歳
◆子ども:1歳の女の子1人
◆仕事:フリーランス(Web関連)
◆シングルマザー歴:1年

シングルマザーは子育ても仕事も自分のペースでできる!

今は1歳の子供と2人暮らし。仕事のほうは、アシスタント時代を経て数年前に独立し、フリーランスになりました。日中は子供を保育園に預けて仕事をしています。シングルマザーになって大変なことですか? うーん、そんなにないんですよね。よく「大変でしょう?」って聞かれるんだけど、本当にそうでもないんです。夫がいないから仕事をしながら育児も全部1人でやらなければいけないんですけど、自分と子供のことだけ考えていればいいから、かえって夫がいるよりいいかもしれないなって思ってるくらい。むしろ笑顔でいる時間が増えました。もちろん子供が突然熱を出したりと予定通りにいかないことも多いですが、そういう時は実家の母を頼ったり、職場の人たちに協力してもらってなんとか乗り切っています。あと私の場合は、眠る時間がとれないほど忙しくて苦労の連続だった下積み時代を経験しているので、それに比べたら何でもラクに感じちゃうのかもしれないです(笑)。

夢に突き進んでいた20代前半。結婚に興味が持てなかった

アシスタントとしての下積み時代は仕事にのめり込んでいました。学生時代からやりたかった仕事に就けたので必死でしたね。前の夫とはその頃からの付き合いです。彼は仕事とバスケットを両立しながらハードな毎日をすごしていて、その姿にとても惹かれていました。私のほうも仕事にやりがいを感じていて結婚なんて考えたこともなかったんだけど、彼はサラリーマンだったので周りの人がどんどん結婚していく中で自分もそろそろ……って思ってたみたいで。1度プロポーズされたんですが「今はまだちょっと無理」と断ったことがありました。当時は、生涯結婚なんてしなくてもいいぐらいに考えていた気がします。

2度のプロポーズで結婚を決意

長い下積みを経てようやく独立した時、もう1度プロポーズを受けました。2度目だったし、そもそも断る理由がなかったので首を縦に振ったんです。ここで断ったら彼に対して申し訳ないという気持ちもありました。でも仕事の方が独立したばかりで大事な時期だったので、私は今すぐに結婚したいとは思ってなかったんですよね。仕事が軌道に乗るまで頑張ろうってことしか頭にありませんでした。だから子供が欲しいとは思ってなかったんです。子供はもう少しキャリアを積んで基盤がしっかりできてからでも遅くないと思っていました。

「子どもはいつ?」考えの違いが大きな溝に

でもそんな私に彼は「俺、すぐ子供できそうな気がするんだよね!」というんです。これって他の人が聞いたらなんでもない言葉なんですが、今はできるだけ仕事に時間を費やしたいと思っていた私にとってはありえないひと言だった。何言ってるの? 子供ができたら仕事休まなきゃならなくなっちゃうんだよ? 私の今の状況分かってる? って。いつも「仕事頑張って、応援してるよ」といいながらも、彼の本音は子供が欲しかったんですよね。しかも私の仕事についても独立したらゴールって思ってたみたい。本当は独立してからが勝負なんですけどね。

 夫婦の溝は埋まらず……妊娠中に離婚届を提出

それから間もなくして妊娠が分かりました。もし子供を産むなら仕事をしばらく休まなきゃならない。あんなに苦しいアシスタント時代をようやく乗り越えたのに、独立したばかりで仕事に穴をあけてしまったら、産休を終えた時に戻る場所がなくなっているかもって、そんなことを考えたら不安でしょうがなかったです。でも彼はそんな私の気持ちを受け止めてはくれませんでした。

それからどんどん彼への気持ちが冷めていっちゃった。経済的にも私の方が稼いでいたし、彼のことが必要と思える部分が少なくなってしまったんですよね。根はやさしい人なんだけど、肝心なところを察してくれないっていうか。あ~なんか一緒にいる意味ないなって。

「それぞれが充実した時間を持つ夫婦」が理想だった

彼が長年頑張っていたバスケットをやめたことも、相手に冷めてしまった原因の1つですね。頑張ればプロになれるようなチームに所属していたのに、結婚を機に「俺やめようと思う」って。付き合い始めた当初は、仕事と練習を両立して充実した生活を送っている彼に惹かれていたんです。忙しい人っていいなって思ってた。私もそんな彼の頑張っている姿を見て、当時決まっていた就職の内定を断り、憧れていた今の世界に入ったくらいです。でも彼は結局、結婚後にバスケをやめてしまって、それからは週末ずっと家にいました。そんな彼に魅力を感じることができなくなってしまってたのかもしれません。

結婚式を挙げても気持ちは戻らず……

彼に対する気持ちが冷めていく一方、結婚式の準備は着々と進んでいました。実は妊娠が判明した数ヶ月後に挙式を控えていたんです。でも気持ちに嘘がつけない私は式の1ヶ月前に「式を挙げるのをやめたい」といいました。さすがに彼も両親も驚いてましたね。もちろんみんな大反対でしたが、最後は式場のスタッフの方に「親御さんの顔もあるんだし、ちゃんとやっておきなさい」って言われて予定通り挙げたんです。これは今でも本当に後悔しています。

「結婚」と「妊娠」って、女性にとって幸せな出来事じゃないですか。本来は幸せいっぱいなはずなのに、まったくそう思えていない自分がいたんです。だから友達や周りの人に報告するのも結構苦しかったですね。もう離婚しかないなって思って初めて彼に話をした時、彼は最初本気だと思ってなかったみたいです。でも「もう一緒にいたくない。気持ちは戻らない」と繰り返し伝えたところ、彼も最終的には離婚届けに判を押してくれました。

それからはあっさりしたもので、面倒な手続きなどは一切なかったです。養育費ももらわず、彼が子供に会いたいと言い出すこともなく、今は一切連絡を取っていません。

彼に特別悪いところがあったわけじゃありません。彼にとっては結婚して子供をつくるのにベストな時期だったけど、私は仕事に全力を注ぎたかった。本当タイミングなんですよね。でも今は、あの頃もうちょっとやさしい心が持ててればよかったなとは思ってます。子供を授かったのも彼がいたからおかげだから。そこは感謝していますね。

離婚してスッキリ! 今は仕事も子育ても楽しい

子供が生まれる前は、産後自分がどんな生活をしているのか全然想像できなかったけど、いざ生まれてみると思ったより大変じゃないなという感じでした。幸い両親がまだ元気なので、サポートしてくれているのも大きいかもしれないですね。母は「あと10年先だったらここまで手伝えなかったと思う」っていってますけど、なんだかんだ孫はかわいいみたい(笑)。

仕事も子育ても充実していますが、不安はもちろんあります。経済的にも子供を産む前に比べて収入は確実に下がってしまっているし。それでも国から助成金を受けなくてもいいくらいは稼げていますが、フリーランスは今の状態がずっと続くとは限らないので、常に不安がつきまとうんです。子供を産むために仕事を数カ月離れるときも、もしかしたらもう戻る場所はないんじゃないかって怖かったですね。

シングルマザーにはメリットがいっぱい!?

シングルマザーってマイナスなイメージかもしれないけど、実際はいい部分もたくさんありますよ。夫のことは考えずに子供と自分のことだけやればいいから家事はラクだし、相手の親に子供を会わせなきゃ……と余計な気を遣うようなこともない。一方で自分の両親の元には気兼ねなく子供を連れていけるので、私のタイミングのいいときに一緒にでかけたり、旅行に行ったり、親孝行できるんですよね。シンママだと全部自分の都合で動けるから、何でも自分でやりたい私の性格に合ってるのかもしれません。逆に考えると結婚に向いてないってことになりますかね(笑)。

ママが笑顔でいられることが何より大事

それでも離婚前は子供にとってはパパとママが一緒に育ててあげた方がいいのかもしれない、とずいぶん悩みました。でもその時すでに彼と一緒にいて笑えない自分がいたんですよね。無理して親子3人で一緒にいても、親が毎日ケンカをしていたり、会話のない家だったりしたら、かえって子供にとってよくないんじゃないかって思いが日に日に強くなりました。もし自分が子供だったとしても、そんな家にはいたくないなぁと。だったらシングルマザーでも子どもの前で母親が笑顔でいられる環境、自分自身がポジティブにいられる方がいいんじゃないかって。

もう少し子供が大きくなったら、離婚した事実はちゃんと伝えようと思ってます。「ごめんね、でもあなたと一緒に笑顔でいるために別々に生きる道を選択したんだ」って。前の夫とは今連絡を取っていませんが、もし子供が会ってみたいといったら連絡してみてもいいかなと思ってます。

今後は再婚も視野に。兄弟をつくってあげたい

将来は兄弟を増やしてあげられたらいいなと思ってます。私も兄弟がいるんですが、やっぱり兄弟っていいですよね。実は今、子供のことを最優先したいという私の気持ちや、仕事についても理解して寄り添ってくれるパートナーがいます。仕事を通じて知り合った人なので、私の仕事のことも理解してくれてるし、アドバイスやサポートもしてくれます。子供の面倒も本当によく見てくれていて、この人とならうまくやれるかもって気がしているんですが、私は1度離婚しているし、さすがに簡単に結婚の話を進める気持ちにはなれない自分がいますね。今は法的に婚姻関係になりたいというよりは、一緒にいて充実した時間が過ごせればいいかなって思ってます。

今までは仕事が占める割合が圧倒的に多かったけど、10年後くらいに自分の生活を円グラフにしたときに子供・家庭・仕事のバランスがほどよい感じになってたらいいな~って最近考えるんです。欲張ってるわけじゃなくて、バランスよくいられたら家族がハッピーになれそうな気がするんですよね。

それにしても振り返ってみると、自分のことながら若くして色々な経験をしたなって。人生って何が起こるか本当に分からない。でも実際に起きることは必然だと思うんですよね。この先も何が起こるか分からないけど、実際に起こったことはやっぱり楽しまないと! 何が正解かわからないけど、きっとなるようになりますよ。

取材・文/齊藤久美子
※トップ画像は、イメージカットです。

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