【体験談あり】赤ちゃんの微熱って何度? 続くときや発疹などの症状があるときの対処は?【小児科医監修】

 専門家監修
公開日:2019/05/21
更新日:2019/05/23
【体験談あり】赤ちゃんの微熱って何度? 続くときや発疹などの症状があるときの対処は?【小児科医監修】
監修
渋谷紀子先生
総合母子保健センター愛育クリニック

ちょっとしたことで体温が上がりやすい赤ちゃん。微熱があると、一時的なものか病気なのかと迷ってしまいます。ここでは赤ちゃんの微熱をテーマに、対処法や病気かどうかの見分け方を解説しました。先輩ママの体験談も参考にしてください。

赤ちゃんの微熱は何度から? 微熱、発熱、高熱の目安は?

生まれてから1年間で、体重が3倍にもなる赤ちゃん。体が急速に成長していく時期ですから、栄養素を燃やしてエネルギーに変える代謝も非常に活発です。

その結果、作り出されるエネルギーも大きくなるため、赤ちゃんの体温は大人より高めになります。では、赤ちゃんの場合、何度までが平熱で、何度からが微熱や発熱となるのでしょうか? 

一般的な目安は次の通り。

平熱~37.4度

微熱/37.5~37.9度

明らかな発熱/38度~

ちなみに、「高熱」には医学的に厳密な基準がありません。多くの場合、39度以上の熱が高熱と判断されるようです。

「微熱だと軽い体調不良で、高熱だと重症」と考えがちですが、熱の高さと病気の重さは関係がありません。赤ちゃんが発熱したときは、熱とともに全身の状態をみて、重症度を判断します。たとえ微熱であっても、ぐったりしている、水分がとれないなどの様子が見られれば、重症の可能性があります。

平熱、微熱、発熱の目安には個人差も

ここで紹介した熱の目安は一般的なもの。平熱にはもちろん個人差があります。

平熱を決めるのは、生まれつきの体質プラス生活習慣。本来のその子の平熱を保つには、自律神経の働きを整えることも重要です。

自律神経を整えるためには、早寝早起きの生活習慣をつける、適度に運動するなどを心がけるといいでしょう。

赤ちゃんの平熱を知っておこう

赤ちゃんの平熱を把握しておくと、体調を判断するときに役立ちます。平熱が低めの赤ちゃんの場合、37度を超えたら微熱である可能性もあります。

平熱を知るためには、1日2~3回、体温をはかることを2~3日続けるといいでしょう。その際のコツは、次の2点です。

●「朝起きたとき」と「寝る前」など、毎日同じ時間にはかる

●授乳や離乳食、運動、外出、入浴のあとは体温が上がりやすいので、計測はさける

なお、平熱は「〇度」と厳密に確認する必要はありません。「36度台後半」というように、大まかな目安がわかれば、それで十分です。

赤ちゃんの微熱と季節の関係 
夏は微熱が出やすいの?

人間の体には、体温を一定に保つ仕組みが備わっています。しかし赤ちゃんはその働きが未熟で発達途上のため、外気温の影響を受けて、体温が上下することはよくあります。

夏は気温が高いため、赤ちゃんの体温も高くなる傾向があります。夏は微熱が出やすい季節といえるでしょう。

微熱は熱中症の危険サインかも?

夏に最も注意したいのは熱中症です。熱中症のように、環境からの影響で強制的に高熱になると、生命に危険が及ぶことがあるからです。

赤ちゃんの場合、炎天下の屋外、高温になった車内など気温が高い場所で過ごすと、それがたとえ短時間であっても、体温が高くなることがあります。微熱が出ているなら、その後も熱が上昇して熱中症となる危険性も。すぐに涼しい場所に移動して、体を冷やす、水分を補給するなどの対処をしましょう。

また、赤ちゃんを熱中症にさせないために、暑い時期は次のようなことを心がけてください。

●直射日光のもとで長時間、遊ばない

公園など屋外で遊ぶときは、赤ちゃんの様子をよく観察。こまめに日陰など涼しい場所で休憩をとります。

●帽子をかぶる

頭部は血管が豊富なので、暑い場所で頭を出していると熱が上がりやすくなります。特に直射日光が当たる場所では、できるだけ帽子をかぶせましょう。

●こまめに水分を補給する

汗で水分が体から失われるので、こまめな水分補給を心がけます。

●ベビーカーに直射日光が当たらないようにする

ベビーカーにはサンシェードやブランケットなど日よけになるものをつけます。また地面に近い場所ほど気温が高くなるので、ベビーカー用の保冷剤なども活用しましょう。

●車内への置き去りは、たとえ数分であっても絶対にさける

夏の車内はあっという間に高温になります。「エアコンをつけているから、少しなら大丈夫だろう」などと油断するのは禁物です。

●汗をこまめにふく

赤ちゃんは大量に汗をかきます。汗とりパッドなども活用するといいでしょう。

●汗を吸ってくれる吸湿性のいい服、通気性のいい服を着せる

熱中症対策としては、ノースリーブより汗をすってくれる袖つきの服のほうがいいといわれています。素材は綿のものがいいでしょう。

赤ちゃんが微熱のときの対処法 
病院は受診する?しない?

赤ちゃんは体温調節機能が未熟なため、ちょっとしたことで微熱が出ることがあります。たとえば、厚着や暖房で体がほてったり、運動したりといったことで、すぐに体温が上がってしまうのです。

その場合、体のほてりや暑さが不快で、短時間グズグズすることはあっても、快適な状態になって落ち着けば、機嫌がよくなるはず。

すこしたてば平熱に戻り、食欲があり、よく遊んで、あやせば笑顔も見られるという場合は、病院を受診する必要のない微熱である可能性が高いでしょう。

とはいえ、微熱が病気の始まりのサインの場合もあります。ですから、微熱があった場合、外出は必要最低限にとどめ、室内で静かに過ごして、赤ちゃんの様子を観察しましょう

一次的に体温が上がっただけなら、次のような対処で熱が落ち着いていくでしょう。

温度と湿度を調整する

室温や蒸し暑さによって、体温が上がることがあります。その場合、快適な環境で過ごせるように室温と湿度を調整しましょう。

室温のめやすは夏なら25~28度。秋から冬は23~25度。蒸し暑い季節は、エアコンのドライ機能なども活用するといいでしょう。

衣服や布団を調整する

厚着や布団のかけすぎで体温が上がることがあります。この場合、衣類を1枚減らしたり、布団の上掛けを薄いものにしたりするといいでしょう。

水分を補給する

水分が不足すると体温が上がることがあります。また、体がほてっているなら、赤ちゃんは汗ばんでいるはず。母乳やミルク、湯冷ましや麦茶などで水分を補給しましょう。

いやがらなければ体を冷やす

太い血管が通っているわきの下や太もものつけ根をぬれタオルなどで冷やすと、体温が下がりやすくなります。市販の冷却シートも皮膚の表面温度を4度ほど下げる効果があるので、赤ちゃんが気持ちよさそうであれば、利用するといいでしょう。

微熱が不調のサインである場合、病院へ行くかどうか判断するめやすを次に紹介します。

赤ちゃんの微熱+こんな症状があるときは?

病気のかかり始めに微熱が出ることもあります。微熱とともに次のような様子が見られたら、病院を受診しましょう。

●グズグズしている、機嫌が悪い

●食欲がない、水分がとれない

●遊ばず、ぼーっとしている

●何となくいつもと違う、おかしいと感じる

3カ月未満なら診察時間内に受診を

3カ月未満の赤ちゃんに微熱が出た場合は、診療時間内に病院を受診しましょう。たとえ、機嫌がよく母乳やミルクもよく飲むという場合でも、受診したほうが安心です。

なお、3カ月未満の赤ちゃんで、室温や着るものを調節しても38度以上の熱が続くときは、夜間でも医療機関を受診しましょう。

微熱とともに他の症状が見られる場合の受診の目安

微熱とともに咳や鼻水などが見られる場合、すぐに受診したほうがいいか、家で様子を見るべきか迷うことがあるかと思います。

くりかえしになりますが、機嫌が悪かったり、水分がとれなかったりといった様子がある場合は、他の症状の状態にかかわらず、病院を受診しましょう。

一方、他の症状はあるけど、機嫌は悪くない、という場合は、次に紹介するポイントを受診のめやすとしてください。

●鼻水

赤ちゃんがつらそうかどうかで、判断します。鼻水が出ているだけで赤ちゃんに特に困った様子がないなら、家で様子を見てもいいでしょう。

鼻水のために「母乳やミルクが飲みづらい」「夜に何度も目を覚ます」などの様子が見られるなら、病院を受診しましょう。また、市販の鼻水吸引器で鼻水を吸ってあげると、楽になる場合があります。

●咳

赤ちゃんがつらそうかどうかで、判断します。咳が少し出ていても、赤ちゃんの様子が普段と変わりないなら、家で様子を見てもいいでしょう。

咳の回数が多いときや、咳のために「母乳やミルクが飲みづらい」「離乳食が食べづらい」「眠れない」などの様子が見られるなら、病院を受診しましょう。

●下痢

「1~2回、ゆるい便が出ただけ」など、下痢の症状が軽い場合は、家で様子を見てもいいでしょう。下痢の回数が多い、水のような形状、また下痢とともに食欲も落ちているという場合は受診しましょう。

●発疹

微熱とともに発疹が出ているなら、何らかの感染症の可能性も考えられます。すぐに病院を受診しましょう。

●3日以上微熱が続く

他の症状がなく赤ちゃんの様子が元気だとしても、3日以上、微熱が続いているなら、病院を受診しましょう。

赤ちゃんの微熱・先輩ママの体験談

体験その1/ヘルパンギーナで微熱が1週間続きました

娘が8ヶ月のとき、保育園から「熱があるので、お迎えに来てください」と連絡が入りました。当日の朝の体温は37.0度でしたが、お迎え時には37.5分の微熱に。咳や鼻水など、他の症状はありませんでした。

実は、その前の週に軽い胃腸炎にかかっていて、それ以来、体温は普段より高めの37度台が続いていました。ですから、「胃腸炎から体調がよくなかったのかな? 風邪かな?」などと思いながら、病院に向かったのです。

ところが受診すると、「熱はたいしたことないけど、口の奥のほうに口内炎ができているからヘルパンギーナでしょう」と言われ、びっくり。「口内炎が痛いから、離乳食は食べたがらないだろうけど、無理に食べさせる必要はないから」と主治医からは指示がありました。

それからは周りにうつさないように、自宅で安静にして過ごしました。幸いにも熱はその後も高くならず、微熱のまま。薬は解熱剤だけが処方されていましたが、使う機会は一度もありませんでした。

食欲はやはりなかったので、2回食だった離乳食は中断。母乳だけは飲んでくれたので、娘が飲みたいだけ飲ませました。

また、いつもよりグズグズしがちだったものの、グッタリというほどでもありませんでした。とはいえ外出はできないので、ストレスをためないように、できるだけ普段通り過ごしました。

結局、平熱に戻ったのは、3日後。胃腸炎から37度台だったので、それも含めると1週間ほど微熱が続いたことになります。

娘がいやがるので、口内炎を私が確認することはできなかったものの、2週間後には以前のように離乳食を食べられるようになりました。

(1歳3ヶ月・女の子)

体験その2/安静にできず、2週間ずっと午後から微熱

7~8ヶ月のとき、37度台前半から後半の熱が2週間続いたことがあります。

症状は微熱と咳と鼻水。娘は3姉妹の末っ子で、上の子たちは保育園通園中なので、園でもらってきた上の子のかぜがうつったのだろう、と思いました。

症状が出てすぐに病院を受診。「夏かぜでしょう。薬を飲んで様子を見てください」とのことで、咳と鼻水の薬が5日分、出ました。

ところが、その薬を飲み切っても微熱が続きます。朝は平熱なのですが、昼寝後の14~15時ごろに熱が上がってくるのです。

薬を飲み切ってしまったので、再度受診し、今度は前回より効き目が強い鼻水と咳の薬が処方されました。でも、それを飲み切ってもやはり症状に変化がありません。

3度目の受診で血液検査をしたところ、「軽い炎症反応がある」とのことで抗生剤が処方されました。この抗生剤が効き、2~3日後、やっと平熱に戻りました。その後まもなく咳は治まったものの、鼻水は長引きました。

2週間微熱が続いたものの、娘は元気なので、それほど心配はしていませんでした。元気なので、どうしても上の子たちといっしょに遊んだり騒いだり……。安静に過ごさせることができませんでした。そのせいで、微熱が長引いたのではないか、と思っています。

(2歳4ヶ月・女の子)

監修
渋谷紀子先生
総合母子保健センター愛育クリニック
東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院、山王病院、NTT東日本関東病院などの勤務を経て、現職。専門は小児アレルギー。私生活では四女の母でもある、やさしくパワフルなドクターです。

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