畑野ひろ子さん モデルと花、2つの仕事が刺激し合うことでいいバランスがとれていると感じています ~MAMA’S LIFE Vol.13 第4回~

畑野ひろ子さん モデルと花、2つの仕事が刺激し合うことでいいバランスがとれていると感じています ~MAMA’S LIFE Vol.13 第4回~

連載 MAMA'S LIFE〜Vol.13〜畑野ひろ子さん

さまざまな世界で、産後も輝き続けるママの子育てライフに迫る「MAMA'S LIFE」。2人の女の子の子育てに追われながらも、モデル業と並行し「フラワーライフスタイルプロデューサー」としても活躍する畑野ひろこさん。そんなハードスケジュールを支えるものとは……。最終回は、ご自身の仕事とこれからについておうかがいしました。


時間を忘れるほど没頭。これまでにない「達成感」を味わえたお花のレッスン

花をきっかけに、人と人とのつながりの大切さを感じ、「花育」を通じて多くの人の心を豊かにしたい。そんな思いで立ち上げた自身のブランド『Will Garden』。畑野さんが「フラワーライフスタイルプロデューサー」としての第一歩を踏み出したのは、上のお子さんを妊娠中のときでした。

「もともと私の母はお花が大好きで、実家にはいろいろなお花が生けられたり、飾られたりしていました。自然と私もお花にふれる機会は多かったのですが、実家にいる頃はお花に興味を持つことはなかったんです。それが、長女を妊娠中に、たまたま知り合った方がきっかけで、レッスンに何回か通わせてもらったことで変化し、今につながっています」

「はじめての妊娠、お産だから不安なこともあると思うし、ゆっくり産後まで過ごせるように」と、所属事務所からのはからいで1年間の産休に入ったころ、ご主人から「趣味や何か没頭できるものがあったほうがいいんじゃない?」とアドバイスを受けたことも、お花の道へ進むきっかけになりました。

「実際にレッスンを受けると、すごく楽しくて。これまでモデルの仕事に対しても真剣に取り組んできたけれど、それとはまた違った達成感や、時間を忘れて何かに集中することが初めての感覚で、今までの私にはなかったことだと気づいたんです。初心者なので、完成したアレンジメントのバランスはよくないけれど、自分ひとりで作ったものを家に飾って、それを見た主人から『すごいじゃん!』とほめられて嬉しくなったり。妊娠中で少しナーバスになっていたのもあって、すごく気持ちが晴れたんです。こんな気持ちになれるなら、中途半端にはやらず、本格的にチャレンジしてみようと、すぐにレッスンの内容を『勉強』のほうに切り替えてもらいました」

育児と両立のコツは「切り替え」「段取り」「ほどほどに」

ファッション誌の撮影やイベント、TV出演などモデルの仕事と育児の両立だけでもハードな日常が想像できるのに、さらにお花のレッスンでは講師をつとめ、ワークショップの開催なども精力的に行う畑野さん。すべてをスムーズに行うポイントやコツはあるのでしょうか。

「モデルとしての日、お花を教える日、子どもたちの学校行事などがある日、とそれぞれのスイッチの切り替えは大事にしています。それが全部モヤモヤっと引きずったままにしてしまうと、すべてにおいてよくない影響があると思うんです。なかなか切り替えがうまくいかないときもありますが、なるべく意識するようにしています」

ふだんの起床時間は朝の5時。ファッション誌の撮影があるときはもっと早まることもあり、家事や育児に関してはメリハリと「ほどほど」が大事だといいます。

「どんなに朝が早い日でも、娘たちのお弁当づくりだけは欠かさずにしています。小さい頃から食生活を大切にしてきた主人の影響もありますが、食べもので体が作られていくといった当たり前のことをきちんとしていきたいと思っていて、お弁当もできるだけ頑張っています。でも、『できるだけ』です。やはり働いていると、冷凍食品は一切使わないとか、そういったことはできないので、そこはバランスを考えています。私はサンドイッチ弁当が一番時間をかけずに作ることができるので、とくに朝早い日の定番メニューにしています。前の晩に具材を仕込んでおいて、朝はパンに挟んでお弁当箱に詰めるだけ。そうすることで、朝の段取りも気持ちの面でもだいぶ変わってきます」

「パズルのように仕事や家事、そのほかの用事を組み込んでいくなかで、子どもが熱を出した! となったときはもう必死です。でもこれまでやってこられたのは、やはり周囲の支えがあるから」と語る畑野さん。毎日ギッチリのスケジュールを乗り切るにために、最近は心身のケアも大切にしているそうです。

「私はもともと甘いものが大好きで、チョコレートなどのスイーツとカフェラテをいただくのが、忙しい毎日のなかのご褒美でもあるんです。そのほかに今は、できるだけいい睡眠をとるようにしています。肌などの調子をととのえる意味もありますが、やはり体力維持には睡眠が大切ですよね。母になって10年がたち、改めて自分の体と向き合うようになりました。やはり母親は元気でいなきゃいけないと思うので、出産してから健康診断は毎年受けています。検査結果を見て落ち込むこともあるけれど、一喜一憂するだけではなく、『この機会にちゃんと自分の体を見直しなさい』というきっかけをもらったんだと、前向きにとらえるようにしていますね」

出産&育児の経験やお花の仕事によって、モデルにもいい影響が

お花の世界でのキャリアをスタートしてから10年。今はモデルとお花の仕事をすることで、いい相乗効果があると感じでいるそうです。

「モデルのお仕事は本当に大好きで、17歳からこれまで幸せな時間を過ごさせていただいています。ドラマやCMのお仕事もそうですが、この世界は、周囲にサポートしてくださる方がたくさんいるんです。マネージャー、事務所の方をはじめ、ファッション誌の撮影ならば、カメラマンやスタイリスト、ヘアメイク、ライターさんなどがいて、みんなで一緒にページを作ろうという仕事であるいっぽう、お花は自分で(アレンジメントなどの)デザインを考え、花材を決めたら市場へ行って仕入れ、水揚げをして……、と基本的には自分ひとりで動きます。この2つのお仕事がまったくの別物だからこそ、お花の世界に携わったことで、モデルの仕事への見方を変えることができたし、改めて感じられたこともあって、本当によかったと思います。スケジュール的には大変ですが、両方があるから自分のなかのバランスがとれているのかなって。両方から学べてそれぞれが刺激し合っている、欲張りだけれど今の私には両方が必要なんです」

母でありながら仕事を続けていくうえでは、本人にしかわからない努力や挫折感を味わうことも。ただ、母だからこそ得られる仕事の醍醐味や幸福感もあるもの。畑野さんはそれをこんなふうに感じています。

「昨年モデルを始めてから25周年を迎え、今年は新しいスタートをきる予定です。今の私でしか感じられないものがあって、年齢なりに表現できるものが違うなかで服を見せていく楽しさがあるのは、この仕事の魅力です。10代のころや若いころはとにかく必死で、1日で100着を撮影することもありました。言い方はよくないけれど、なんとかこなしているときもあったし、そのときはそうせざるを得ない状況でもあったんです。それから時がたち出産・子育てをして、その何物にも代えがたい経験によって、周囲の方々やスタッフへの感謝の気持ち、思いやりの気持ちにも変化が生まれました。自分のことだけではなく、周囲にも目がいくようになったのは、やはり母になってからじゃないかなと思います。スタッフみんなで修正に修正を重ねて、やっと1冊、1企画になったときの、チームで何かを作り上げる楽しみを感じられるようになりましたし、自分が抱いている気持ち、環境、髪型も衣装もふくめ、そのときその瞬間にしか撮れないものがあって、それが誌面などに残ることによって振り返ることができるのは、幸せな仕事だなと思います」

PROFILE
畑野ひろ子さん
モデル/フラワーライフスタイルプロデューサー
1975年11月23日生まれ。埼玉県出身。17歳のときファッション誌『JJ』専属モデルとしてデビュー。女優としても、数々のテレビドラマや映画、CMに出演。その後『CLASSY』のレギュラーモデルに。2008年に結婚、2009年第一子となる長女を、2013年に第二子となる次女を出産。現在は、『VERY』レギュラーモデルのほか、フラワーライフスタイルプロデューサーとして、自身のブランド『will Garden』を設立。ライフスタイル提案や花育活動推進とともに、レッスンやイベントなども行う。
畑野ひろ子さん公式インスタグラム畑野ひろ子さんオフィシャルブログ

撮影/瀬津貴裕(biswa.) ヘア&メイク/福川雅顕 取材・文/長澤幸代

畑野さん着用トップス、パンツ、イヤリング、靴 すべてTHIRD MAGAZINE

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