赤ちゃんの仕上げみがき、痛がっていない?乳歯が4本&奥歯が生えたときの正しい歯みがき

 専門家監修
公開日:2018/09/08
赤ちゃんの仕上げみがき、痛がっていない?乳歯が4本&奥歯が生えたときの正しい歯みがき
監修
倉治ななえ先生
テクノポートデンタルクリニック院長

赤ちゃんの歯みがきは歯の本数によってやり方が異なります。生後6~7カ月くらいの乳歯2本のころは歯みがき用のナップでふいていたとしても、4本生えてきた10カ月ごろになるとそうはいきません。子育て歯科の第1人者の倉治先生に歯みがきのコツを教えてもらいました。今日から実践しましょう!

Kくん&ママの歯みがきを倉治先生がチェック!
Kくんは10カ月。最初に歯が生えたのは6カ月ごろ。上2本が生えたのは1カ月前。

1週間前から始めた歯みがき。まだほとんど抵抗しません

一般的に、歯が4本になるのは生後10か月くらい。Kくんは9カ月ごろから上の歯が生え始めましたが、「歯みがきは全然していなかったんです」とKくんママは恥ずかしそうに言います。していたことは、離乳食のあてにお茶を飲ませるくらい。

そんなKくんの歯みがきが始まったのは、偶然にも撮影の1週間前。「やはり歯みがきを始めなくちゃ」と決意して、歯みがきグッズを買うところからスタートしたそうです。「まだ歯がためのようなものでいいと聞いたので、かむだけで歯みがきもできるというシリコン製の歯ブラシを選びました」

Kくんは歯ブラシをかむのが好きで、楽しそうにカミカミ。そのせいか、ママの仕上げみがきも抵抗なく受け入れているようです。

Kくんの歯みがきタイム

ママ:仕上げみがきのときもおとなしくしていますが、上の前歯をみがかれるときは少しいやそう。
倉治先生:ママの手とKくんの体をしっかり固定して!
下の歯はいやがらないのに上の歯みがきに抵抗するのは、上唇小帯(上唇と歯ぐきをつなぐスジのようなもの)にブラシが当たって痛いからかもしれません。ママの指で上唇小帯を守ってあげることを忘れないで。ママの手が宙に浮いて、力加減ができないので、痛いのです。歯ブラシの持ち方を変えてみて!

上の歯みがきは「痛い」可能性大!ママの手を固定して歯ぐきを守って

「上の前歯が2本生えることから、仕上げみがきをいやがる赤ちゃんが増えてきますね」と倉治先生は言います。原因はさまざまですが、倉治先生が見ていちばん気になるのは、ママたちの仕上げみがきが意外に乱暴なこと。
「赤ちゃんの口の中はやわらかく、傷つきやすいんです。ブラシは短く持ち、ママの小指などを赤ちゃんのあごなどに固定させて、ブラシの先端2列程度を使ってコチョコチョとふるわせるようにみがいてください。あまり長時間みがかず、1本2秒くらいを目安に」
仕上げみがき用の歯ブラシの選び方も大事だと倉治先生は言います。
「毛足が短く、ヘッドが小さめ、柄はママの手になじむ大きさのものを選んでください。最初は、毛先がやわらかいものを使ったほうがいいですね。でも離乳食が進むと歯に汚れがつきやすくなるので、プラークをしっかり落とせるだけのコシが必要。何本か買ってママの爪などをみがいてみて、やわらかいと感じたものから順に使って」

固定みがきのコツ

すべての基本、歯ブラシはえんぴつ持ちで

歯ブラシはしっかり握るのではなく、えんぴつを持つようにするとムダな力がかかりません。初めのうちはできるだけブラシに近いほうを持つことも大事。歯ブラシを固定しやすく、痛くないようにみがけます。

下の前歯をみがくとき

歯ブラシを持つ手の小指と薬指を、赤ちゃんのあごのラインに沿わせるようにして固定します。もう片方の手で赤ちゃんの顔をしっかり支えて。

上の前歯をみがくとき

歯ブラシを持つほうの手のわきを、赤ちゃんのほおに沿わせるように固定。反対の手の人さし指で赤ちゃんの上唇をガードして、上唇小帯を保護します。

下の奥歯をみがくとき

歯ブラシを持つ手の小指と薬指を、赤ちゃんの下あごに固定。もう片方の手で、赤ちゃんの口をそっと広げます。上の奥歯をみがくときは、上の前歯と同じようなやり方で。

仕上げみがきがちょっと痛そう!?歯ブラシの持ち方に注意

Kくんママ:仕上げみがきを始めたばかりですが、上の歯をみがかれるのがいやみたいです。
倉治先生:仕上げみがきのとき、歯ブラシが歯ぐきや上唇小帯に当てって痛いのかも。
Kくんママ:痛い? どうして痛いのでしょうか?
倉治先生:上の写真にその証拠が写っていますよ(笑)。ひとつは、歯ブラシの持ち方。えんぴつをもつように軽く持って、小指などで固定して、歯ブラシの毛先をふるわす程度にみがいてください。
Kくんママ:あ、自分の歯をみがくときの強さでみがいていたかも。
倉治先生:それでは力が強すぎますよ。歯ブラシを持ったママの手の小指などを、赤ちゃんの顔に当てて固定して、ソフトにみがいてください。反対の手の指で上唇小帯をガードすることも大切です!
Kくんママ:そうだったんですか! ところでひとつ質問が……。まだ甘いものを食べさせていないのですが、いつからならあげていいですか?
倉治先生:むし歯をつくらないためには、歯みがき以上に食生活が大事だと私は思います。生えたての乳歯はとても弱いので、おやつは果物やおいもなどにとどめて、市販のお菓子デビューはできるだけ遅めにしましょう

撮影/黒澤俊宏、柴田和宣(主婦の友社写真課) イラスト/あべゆきこ

出典 :Baby-mo2017年秋冬号※情報は掲載時のものです

監修
倉治ななえ先生
テクノポートデンタルクリニック院長
東京都大田区のテクノポートデンタルクリニック院長。日本歯科大学附属病院臨床教授。生活習慣や子育ての方法を見直すことで、子どもの美しい歯を育てることを提案する「子育て歯科」の第一人者。講演活動やテレビ出演、本の執筆など、多方面で活躍中。

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