年齢によって違いはあるの? 子どもの脳と体の発達を支える幼児食

 専門家監修
公開日:2017/04/09
更新日:2018/03/15
年齢によって違いはあるの? 子どもの脳と体の発達を支える幼児食
監修
牧野直子(まきのなおこ)
管理栄養士。料理研究家。ダイエットコーディネーター。

ぐんぐん成長する幼児には、多くの栄養とエネルギーが必要です。離乳食完了期は、まだじょうずにかんで飲み込むことができなかったり、食べる量にムラがあったり、きちんと栄養がとれているか不安ですよね?幼児食を始める時期や食べさせる量の目安など、幼児期の成長と食事のポイントを管理栄養士の牧野先生におうかがいしました。

成長を支える幼児食

子どもの成長というと、身長や体重の増加がまず思い浮かびますが、それだけではなく、運動能力やことば、理解力などの機能も、めざましい勢いで発達していきます。

ぐんぐん大きくなる幼児期

体重の増加で見ると、満1才で生まれたときの3倍、3才では4~5倍、6才では約7倍に達します。脳の重量でも、1才で約2倍、3才で約3倍になり、4~5才ですでに大人の90%に達するといわれています。

幼児期の成長

生まれたときは
▶体重3㎏

▶身長50㎝

▶脳の重さ350〜400g

1才
▶体重9㎏

▶身長75㎝

▶脳の重さ700〜800g

3才
▶体重14~15㎏

▶身長95㎝

▶脳の重さ1000〜1100g前後

5才
▶体重17~18㎏

▶身長110㎝

▶脳の重さ1200g前後(大人の約90%)

幼児には多くの栄養とエネルギーが必要

このような脳と体の成長を支えるのが、日々の食事からとる栄養です。幼児は活発に動き回り、大量のエネルギーを消費します。そのため、幼児では体重1kg当たりのエネルギーとタンパク質は、大人より多く必要です。脂質も、大人では生活習慣病の予防もあって、1日の総エネルギーの25%以下とされていますが、子どもでは30%程度と多めに必要です。

エネルギー必要量(1日)
1才〜2才 男子 950 kcal

      女子 900 kcal

3才〜5才 男子 1300 kcal

      女子 1250 kcal

成人*(30~49才)男性 2650 kcal

          女性 2000 kcal

*活動レベル:普通

タンパク質の摂取基準(1日に推奨される目安量)
1才〜2才 男子 20 g

      女子 20 g

3才〜5才 男子 25 g

      女子 25 g

成人* (30~49才) 男性 60 g

            女性 50 g

*活動レベル:普通

炭水化物の摂取基準
すべての年齢で1日の総エネルギー量の50〜65%

出典:日本人の食事摂取基準(2015 年版厚生労働省)より

幼児期は3つの時期に分けて考えて

幼児食は離乳食完了期の1才~1才半、1才半~2才、3才~5才の3つの時期に分けて考えます。

楽しい食体験で好き嫌いが少なくなるかも

● 離乳食の完了期(1才~1才半ごろ)

食べられるものがふえ、大人の食事に興味を示し始めます。とはいえ、急に離乳食から幼児食に切り替えることはできません。子どもが食べるときの様子を見て、きちんともぐもぐとかんでからごくんと飲み込めていたら、少しずつ幼児食へと近づけていきます。

● 1才半~2才ごろ

いわゆるイヤイヤ期真っ盛り。自分で食べたいという意欲が高まり、手づかみで食べたり、お皿の中身をぐちゃぐちゃにかきまぜたりすることも。でもこれはスプーンやお箸を持って食事ができるようになるための、大切なステップ。ゆったりした気持ちで見守り、まずは楽しく食事することを目標にしましょう。

● 3才〜5才ごろ

子どもも自分の意思をはっきりと表現できるようになってきます。記憶力も発達し「この前のあの野菜はおいしくなかった」など、体験を通しての好き嫌いもふえてきます。食材の切り方や味つけを工夫するほか、料理のレパートリーをふやし、いろいろな味や食感を体験させることで、味覚やかむ力が発達し、好き嫌いが少なくなっていきます。

イラスト/藤井 恵

監修
牧野直子(まきのなおこ)
管理栄養士。料理研究家。ダイエットコーディネーター。
乳幼児健診などで食生活についてのアドバイスを行う。多くの乳幼児とその家族に接した経験とご自身の子育て経験とにもとづいて考案された、家庭で作りやすいレシピ、的確なアドバイスが好評。料理教室やテレビの料理番組などでも幅広く活躍している。「スタジオ食」代表。

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