妊娠中、ペットとどう暮らす? 感染すると流産・早産の可能性もあるトキソプラズマ症の予防法

 専門家監修
公開日:2017/03/12
更新日:2017/03/15
妊娠中、ペットとどう暮らす? 感染すると流産・早産の可能性もあるトキソプラズマ症の予防法
監修
赤川元先生
赤川クリニック 院長
監修
志甫津大樹先生
吉祥寺どうぶつ病院 院長

ずっとかわいがってきたペットは家族同然。でも、妊娠すると今までとは違って注意しなければならないこともあります。とくにトキソプラズマ症に感染すると流産・早産の可能性も……。産婦人科と動物病院、両方のドクターにうかがいました。

トキソプラズマ症に感染すると流早産の可能性も

トキソプラズマという原虫によって感染するトキソプラズマ症は、トキソプラズマ原虫に感染した動物の生肉を食べたり、間接的にその動物のふんを摂取することにより感染します。生肉を食べない、野菜や果物はよく洗う、猫は室内飼育で、トイレ掃除は家族にまかせるかゴム手袋をする、土いじりは手袋をして、その後のうがい&手洗いをすることを徹底しましょう。
通常、トキソプラズマ症に感染しても、人間にも動物にも症状はあらわれません。しかし、妊婦さんがはじめて感染した場合のみ、胎盤を通して胎児に感染し、流早産、発達の遅れ、水頭症(すいとうしょう)や網脈絡膜炎(もうみゃくらくまくえん)などの原因になるといわれています。
感染しているかどうかは血液検査で調べられますから、心配な人は産院に問い合わせてみてください。
ただ、感染した時期を特定するのは非常に難しいとされており、“妊娠中の初感染”かどうかわからないことも多いです。その場合は、抗生物質を服用しながら継続的に様子を見ていくことになります。

感染を防ぐために妊婦さんが気をつけること

生肉、生ハム、サラミ、レアステーキは食べない


とくにトキソプラズマの場合、66度で死滅するので、どの部位もよく加熱して。そのほか野菜や果物もきれいに洗ってから調理しましょう。

フンの片づけは家族にまかせる


片づけたあとは手を洗う、手袋をして処理をするなどの方法も有効ですが、夫などの家族に手袋をして片づけてもらうのがいちばん安心。

妊娠してからペットを飼わない


今までペットを飼っていなかった場合、お世話に慣れていないことで、感染リスクが高まることも。新たに飼うのは控えましょう。

家でできる予防法

エサに生肉を使わない


豚肉などにオーシストは発育したものが生き残っていることも。そこから感染する可能性もあるので、生肉をエサとして与えないようにして。

3~4カ月の子ネコは外に出さない


感染したネコが排泄した土や砂なども、未感染ネコの新たな感染経路に。3~4カ月の子ネコは行動が活発なので、外に出さないほうが安心。

卵を排泄させない薬をネコに飲ませる


ネコが感染源となる卵を排泄しないようにする薬を動物病院で事前に投与してもらうのも効果的です。かかりつけの病院で相談を。

食器やトイレ類は熱湯消毒する


トキソプラズマ症の原因の卵・オーシストには、熱湯消毒が有効です。お湯の温度が60度で30分、80度で1分、100度なら数秒で死滅します。

外に出ているネコのフンはすぐ片づける


トキソプラズマ症の感染源となる卵を含んだフンを排泄するのはネコ自身が感染した初期のみですが、フンはすぐに処理する習慣をつけて。

出典 :Pre-mo(プレモ) 2017年春号※情報は掲載時のものです

監修
赤川元先生
赤川クリニック 院長
麻布大学獣医学部、帝京大学医学部卒業。一人一人のお産を大切にしてくれると大人気のクリニックは、いつも妊婦さんでいっぱい。ゴールデン ドゥードゥルのくまを飼っています。
監修
志甫津大樹先生
吉祥寺どうぶつ病院 院長
麻布大学獣医学部卒業。四谷どうぶつ病院兼務。動物を家族と考え、飼い主の気持ちを考えてくれるていねいな診察が評判です。愛犬はアーサー。
http://www.kichijoji-pet.com/

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