椅子から転落! 危険物を食べた!【赤ちゃんの急病&事故、どうする?】救急車呼びました体験談

 専門家監修
公開日:2019/11/20
椅子から転落! 危険物を食べた!【赤ちゃんの急病&事故、どうする?】救急車呼びました体験談
監修
萩原佑亮先生
都立小児総合医療センター 救命救急科

赤ちゃんの突然の高熱や予想外の事故が起きたとき、「これって救急車を呼ぶべき?」と迷うことも。ママやパパは、赤ちゃんがどんな症状のときに呼んでいるのでしょう。実際の体験談とともに、ドクターのコメントを見てみましょう。

救急車呼びました! ケース1高熱とけいれん

◆症状◆
朝から微熱がありグズグズ。23時ごろ熱が40度以上になり、いきなりけいれんが。白目をむいてガタガタふるえる様子に、あわてて救急車を呼びました。病気は突発性発疹で、けいれんは熱性けいれんでした。(子供1歳3ヶ月のとき)

◆From Dr.◆熱のあるなしにかかわらず、けいれんはすぐ受診を
熱性けいれんなら、けいれんさえ止まれば深刻な状態になることはまずありえません。しかし、熱性けいれんかどうかの判断は、初期にはむずかしいもの。おさまったと思ったらまた始まったり、脳の中でこまかいけいれんが続いていたりすることも。けいれんがいつ止まるかはだれにもわからないので、救急車を呼ぶことは問題ありません。

救急車呼びました! ケース2高熱と目つきがボンヤリ

◆症状◆
早朝、41度を超える発熱。息があらく、目がボンヤリして、病院が開くのを待てないと思い、救急車を呼びました。インフルエンザで、脱水症状ぎみでした。(子供8ヶ月のとき)

◆From Dr.◆意識や息づかいの異変は緊急度が高いと考えて
ママが強く「おかしい」と思ったのですから、救急車を呼んだのは問題ありません。脱水も影響して、赤ちゃんはつらかったのでしょう。熱の高さに関係なく、意識や息づかいに異変があるときは緊急度が高いと考えてかまいません。

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救急車呼びました! ケース3頭を打って血まみれに

◆症状◆
昼間、よちよち歩きで階段から転げ落ち、頭を打ちました。出血が激しく、顔が血まみれ。不安がつのり、救急車を呼びました。出血の勢いは病院に着くまでに落ち着き、少し肩身が狭かった……。(子供1歳のとき)

◆From Dr.◆頭からの出血は量が多くなりがち。止まらなければ救急車を
一刻を争うのはピューッと噴き出す動脈からの出血ですが、ジワジワした出血でも頭部の傷は量が多くなりがちです。出血はハンカチなどを患部にあてて強く圧迫するとおさまってきますが、それでも止まらなければ遠慮せずに呼んでかまいません。

救急車呼びました! ケース4いすから転落して意識を失った

◆症状◆
夕食時にハイローチェアから落下しましたが、頭を打ったかどうかは不明。大泣きしたあと急に寝入り、いくら呼んでも起きません。救急車を呼び、搬送する車内で目を覚ましました。病院でみてもらい「大丈夫でしょう」とのこと。その後も特に異常はありませんでした。(子供6ヶ月のとき)

◆From Dr.◆呼びかけに反応がなければ救急車を呼ぶのが正解
これはおそらく、脳しんとうを起こしたのだと思われます。大泣きしたあとにケロッとしているならまず心配はありませんが、呼びかけに反応がなければ脳へのダメージも考えられます。救急車を呼んだのは正しい判断です。転落後に嘔吐をくり返す、たんこぶがどんどん大きくなる、などの場合も、必ず受診してください。

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救急車呼びました! ケース5「危険物」を食べた

◆症状◆
「食べ物ではありません・危険」と書かれた乾燥剤の袋をモグモグと口に。量も少し減っているように見え、特に苦しそうな様子はなかったけれど救急車を呼びました。(子供9ヶ月のとき)

◆From Dr.◆結果的に大事に至らずよかったと考えて
乾燥剤は、誤飲しても緊急性はさほど高くありません。でも、そうとは知らないママが不安に思うのは自然なこと。「危険」なものを赤ちゃんが口にしていたら、救急車を呼びたくなりますよね。結果的に大事に至らずによかった、と考えましょう。

救急車呼びました! ケース6髪がからんで指が赤黒く……

◆症状◆
入浴中に髪の毛が足の指にからまって食い込み、取れなくなりました。22時ごろで小児科はどこも対応してくれず、そのうちに指先が赤黒くなってきたので、救急車を。車内で暴れ泣きしているうちに髪がプツンと切れました。(子供3ヶ月のとき)

◆From Dr.◆時間がたてば重症に。すぐに処置が必要なケースです
髪の毛や糸くずがからまってうっ血したこの状態は「ヘアーターニケット」といい、3カ月くらいまでの赤ちゃんによくある事例です。指先の色が変わってきたのは、そこに血がめぐっていない証拠。対応してくれる小児科が見つからず、救急車を呼んだのは正しい判断です。結果的にはプツンと切れてよかったですね。

救命救急士にはふだんの様子とどう違うのかを伝えて

東京都の場合、2歳までの緊急出動は、急病が半数以上。事故による搬送では、0~1歳ではベッドや階段からの落下や誤飲が多い傾向です。また、近年目立つのが、抱っこひもの事故。ママの体と抱っこひものすき間から赤ちゃんが落下し、頭や体を打つケースが増加しています。

車内で応急処置を行う救命救急士がまず知りたいのは、「お子さんの様子が、ふだんとどう違うのか」という点。「泣き方がいつもと違う」「おしっこの量がいつもより少ない」など、初対面の救命救急士にはわかりにくい、ふだんと違う様子をできるだけ具体的に伝えましょう。

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実際に救急車を呼んだママたちに共通しているのは、「赤ちゃんの様子がいつもと違う」と感じた点。もし救急車を呼ぶかどうか迷ったら、電話で相談してみるのもひとつの方法です。
小児救急電話相談⇒#8000 住まいのある都道府県の窓口に自動転送され、看護師が症状に応じてアドバイスをしてくれます。地域ごとに受付時間が違うので、平時に確認を。

イラスト/椙浦由宇 文/柿沼曜子

※この記事は「Baby-mo」より加筆・再編集したものです。

監修
萩原佑亮先生
都立小児総合医療センター 救命救急科
弘前大学医学部を卒業後、国立国際医療センター(現・国立国際医療研究センター)、東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻(公衆衛生大学院)、川口市立医療センター救命救急センターを経て現職。救急科専門医、小児科専門医、公衆衛生学修士。

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