地震から赤ちゃんを守る11の行動&安全な部屋づくりに必要な9つのこと

 専門家監修
公開日:2019/12/03
地震から赤ちゃんを守る11の行動&安全な部屋づくりに必要な9つのこと
監修
国崎信江さん
危機管理アドバイザー

赤ちゃんと2人きりで自宅にいるときや、お出かけ時にもし大地震が起こったら……。そのとき、どう行動するのがいいのでしょうか。赤ちゃん自分の身を守るためにすることを危機管理アドバイザーに聞きました。安全な部屋づくりのポイントや、水の備えなどについても確認しておきましょう。

自宅にいるときに地震! 基本は【もぐる・おおう・つかまる】

身を守る方法 その1体勢を低くして、身近なもので頭を守る

自宅にいる場合は、廊下に出られるのであれば、家具や落下物が多い部屋よりも、何もない廊下に出たほうが安全です。そこまでたどりつけないのであれば、①頭を保護しながら可能ならテーブルの下にもぐる→②「子どもと自分を守る姿勢」をとる→③揺れがおさまるまでテーブルの脚などにつかまる。この3テップが基本です。

このとき、赤ちゃんの頭が外に出ていると、はずみでママの腕から飛び出してしまう危険が。ママの体から赤ちゃんが離れないように向かい合い、赤ちゃんのおしりを抱え、赤ちゃんの頭と体の上にママがおおいかぶさるように折り重なるのが、子どもと自分を守る姿勢です。

身を守る方法 その2子供には遊びながらダンゴ虫のポーズを覚えさせておく

上の子などが離れた場所にいるとき、名前を連呼すると、ママのもとへ来ようとして危険です。その場で頭を抱えて体を丸くする"ダンゴ虫のポーズ”を日ごろから遊びに取り入れ、地震のときは「ダンゴ虫になりなさい!」で身を守らせましょう。

身を守る方法 その3倒れる・落ちる・移動するものから離れる

揺れている最中に赤ちゃんを抱っこして動くのは危険です。揺れたら何もできないくらいの覚悟を。倒れてくるものから逃げるときも、わずかな移動ですむように、日ごろから安全な空間と環境にしておくことが大前提です。大きな家具や冷蔵庫、食器棚、本棚、窓ガラスなどからはすぐに離れ、照明、天井、時計、テレビ、電子レンジなどは落下に注意を。

落下物や飛来物のない場所に移動できない場合には、家具のわきに身を寄せます。家具は前方に倒れることが多いので、正面から押さえるのはNGです。

身を守る方法 その4トイレ、おふろ、就寝中にグラッときたときは?

寝ているとき
暗闇で的確に判断するのは至難のわざ。ベッドの場合は降りて、わきに身を寄せます。ベッドと転倒物の間にできたすき間で助かった事例もあります。

入浴中
あわてて飛び出そうとすると、滑って転倒する危険があるので、揺れがおさまるまでとどまります。可能なら洗面器などで頭を守りましょう。

トイレ
閉じ込められるおそれがあります。ドアを開けて逃げ道を確保しましょう。家の耐震性が低いなら、あえて避難する場所ではありません。

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外出中に地震! パニックに巻き込まれないよう自分で判断を

身を守る方法 その5スーパーなどの商業施設では陳列棚から離れる

揺れがおさまるまで命を守ることに徹するのは、どこにいても同じです。外出時にこわいのが、パニックに巻き込まれること。人が殺到すると、ベビーカーごと倒される危険もあります。誰かが「逃げろ」と叫んでも、まずは落ち着いて、何が危険なのかを自分で判断しましょう。

デパートやコンビニなどでは、びん類など割れやすい商品や、背の高い陳列棚のそばは危険! 野菜売り場やお菓子売り場など、比較的安全な場所に移動しましょう。

身を守る方法 その6地下街では柱や壁のそばに身を寄せる

多くの人がパニックになり、非常口に殺到するおそれがあります。落ち着いて、柱や壁のそばで揺れがおさまるのを待ちます。

身を守る方法 その7高層ビルでは窓から離れる

大きくゆっくり揺れ、割れた窓から外に振り落とされる危険があります。窓からすぐに離れ、エレベーターホールに出るか、固定されている丈夫なものにつかまりましょう。

身を守る方法 その8電車やバスではつり革・手すりにつかまる

進行方向に向かって立ち、急ブレーキに備えて、つり革や手すりにしっかりつかまります。安定しないので、しゃがむのは危険です。

身を守る方法 その9エレベーターではすべての階のボタンを押す

揺れを感知すると最寄り階に停止するはずですが、すべての階のボタンを押して、停止する確率を高めます。閉じ込められたら、インターホンやエレベーター内に表示された管理会社に助けを求めましょう。

身を守る方法 その10海の近くでは高いところに避難する

避難には車は使わないこと。高台や高層の建物に避難し、津波警報が解除されるまで、その危険なエリアには絶対に戻らないようにします。

身を守る方法 その11車の運転中なら、左側に寄せて停車する

急ブレーキは禁物! ゆっくり速度を落とし、道路の左側に寄せて停車します。車を置いて避難する場合は、キーはつけたままドアロックをせず、連絡先メモを残し、貴重品や車検証を持って離れましょう。

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家の中は【倒れない・落ちない・飛ばない・移動しない】が基本

安全な家にするポイント その1本棚や食器棚は固定する

食器棚、本棚のような大型家具が転倒すると、命を奪うことにもなりかねません。天井や壁などの強度、材質に合った「チェーン」「L字器具」「粘着ジェル」などで、家具を固定しましょう。ドアや避難経路をふさがないように配置することもたいせつです。

安全な家にするポイント その2テレビを固定する

薄型大画面テレビは重心が高く、倒れやすいのでとても危険。重いものは20kg以上あり、赤ちゃんを直撃したら大変なことになります。底面に貼って転倒を防ぐ「粘着ジェルマット」と、壁へ固定する「着脱式移動防止ベルト」でダブルに対策を。

安全な家にするポイント その3扉・引き出しをロックする

食器棚、クローゼット、靴箱などの扉や引き出しに「飛び出しフック」をつけてください。大きく揺れても、中に入っている食器や荷物が飛び出すのを防ぐ効果があります。赤ちゃんの「いたずら防止グッズ」を活用しても。

安全な家にするポイント その4冷蔵庫は飛び出し対策&固定する

大きな揺れで冷蔵庫の扉が開き、中身が飛び出すと、びんが割れたりして危険なうえ、キッチンに足の踏み場がなくなります。扉に「飛び出し防止フック」をつけ、冷蔵庫自体が倒れないように「L字器具」などで壁に固定しましょう。

安全な家にするポイント その5寝室に高い家具を置かない

就寝中は無防備。大きな本棚が倒れたり、タンスの引き出しが飛び出すと危険です。寝室にはなるべく物を置かないようにしましょう。照明や時計は割れない材質を選び、固定を。大きな鏡は「ガラス飛散防止フィルム」を貼るか、別室に移動して。

安全な家にするポイント その6重い電気製品は低い位置に置く

使いやすいように調理家電を胸くらいの高さに置いていませんか? 重い電子レンジが飛ぶと、とても危険! 調理家電は低い位置に置き、「粘着ジェルマット」などで固定しましょう。床に置いた空気清浄機などにも「ストッパー」をかませて。

安全な家にするポイント その7おもちゃは出したらしまう

赤ちゃんがいると、お世話グッズやおもちゃなど、何かと散らかりがち。でも、巨大地震では、おもちゃさえも凶器になる可能性があります。使ったら出しっぱなしにせず、収納する習慣をつけましょう。お片づけも防災の第一歩です。

安全な家にするポイント その8ガラス製品を置かない

フォトフレーム、花びん、水槽などが落ちると、ガラスの破片が飛び散り、ケガをする危険が増します。なるべく置かないようにして、置く場合には「滑り止めシート」を敷きましょう。フォトフレームを飾りたいなら、ガラス板をはずして。

安全な家にするポイント その9ガラス飛散防止フィルムを貼る

ガラスが飛散する範囲は、落下距離の1/2。高さ2mの窓が割れると、1m範囲にガラスが飛び散ります。窓やガラス扉、鏡に「ガラス飛散防止フィルム」を貼っておきましょう。カーテンを閉めておくだけでも飛散範囲をせばめることができます。

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備蓄は最低3日分を。水、粉ミルク、ベビーフード、紙おむつは確実に

備えておくもの その11人あたり1日2リットル×3日分の水を確保

数あるライフラインの中でも、生きるための源泉が水。汗っかき体質で体から出ていく水分量が多く、脱水症を起こしやすい赤ちゃんは、大人以上に切実です。飲料用だけでも1日に2リットルの水が必要だといわれていますが、これは生命維持の最低量。給水車はすぐい来ないと想定し、可能なら計100リットルを目標に確保を。

備えておくもの その2おむつ、生理用品、トイレットペーパーをストックしておく

被災地で不足するのは紙などの消耗品です。支援物資が届いても、肌に合って使い慣れたもの、必要なサイズが手に入るとは限りません。ふだんから少し多めにストックしましょう。おむつは、ジャストサイズのほかに1カ月先のサイズまで備蓄をしておくと安心。また、生理用品はおりものシートとして使えば下着を替えなくてすみ、止血ガーゼとしても使えます。

備えておくもの その3ベビーフードは最低限3日分、粉ミルクは10日分を備蓄

火や水を使えないときには、加熱せずに食べられるベビーフードが重宝します。避難所生活ではアレルゲン除去食は入手しにくいことも。調乳ミルクを与えているなら10日分は確保しておきましょう。また、開ければそのまま食べられるレトルト、缶切り不要の缶詰などは便利。高カロリーで携帯にすぐれたゼリー飲料やチョコレートなども役に立ちます。

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いざというときに赤ちゃんを守るための行動や、必要なものなどは、つねに意識しておくことが大切です。家の中に危険な場所はないか早めに確認して対策を。また、水などの備蓄品は、いつも食べているものや使っているものを、消費しながら少し多めにストックするのがポイントです。

イラスト/つぼゆり 文/福本千秋、ベビモ編集部

※この記事は『Baby-mo』より加筆・再編集したものです。

監修
国崎信江さん
危機管理アドバイザー
阪神・淡路大震災で600人近い子どもが亡くなったことに衝撃を受け、自然災害から子どもを守るための研究を始める。東日本大震災や熊本地震などさまざまな被災地に足を運び、支援を続けている。『決定版 巨大地震から子どもを守る50の方法』など著書多数。家庭では3児の母。

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