赤ちゃんの「歩く」は脳を鍛えるベストな行動!

コラム
公開日:2016/05/01
赤ちゃんの「歩く」は脳を鍛えるベストな行動!

日々行う赤ちゃんの行動の中に”歩く”ことがあります。実は、ただ歩いているだけでも驚くほど脳が働いているということを知っていましたか? 今回はその赤ちゃんの”歩く”ということにスポットをあてて赤ちゃんの脳科学レポートをお届けします。

歩くことは、脳を育てる最高の遊びです

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赤ちゃんも、歩き慣れると、いつもの公園に自分からスタスタと歩いていけるようになります。どこに向かって、どう行けば、何があるかということがわかってくるのです。

自分のいる場所がわかるのは、脳に認知地図(コグニティマップ)があるからです。この認知地図を作っているのが、脳の海馬にある「場所細胞」と嗅内皮質にある「格子細胞」の働きによることがわかってきました。

1個の場所細胞は、特定の位置にいるときだけ反応し、他の位置にいるときには別の場所細胞が反応します。こうしていくつもの場所細胞が、記憶にかかわる海馬に蓄積されていきます。一方、格子細胞は移動すると働く細胞で、空間的に位置を認知する役割を担っています。ネズミは、14日目で乳離れし、17日目からは大人と同様の行動をします。つまり、17日目には、大人と同じ格子細胞ができているのです。人間も同様に、2才になる頃には、大人と同じだけの格子細胞ができています。ですから、それを使わない手はありません。使えば細胞が増え、使わなければ細胞ができないのが脳なのですから。

赤ちゃんが歩けるようになったら、毎日、歩かせましょう。歩くこと、移動することで、日々、場所細胞も格子細胞も働き、認知地図は書き換えられ、海馬は大きくなります。海馬は脳の長期記憶を司る部位ですから、歩くことで記憶力も鍛えられます。もちろん、運動感覚野も鍛えられます。脳がこれほどバランスよく鍛えられる遊びは、けっしてありません。

このほか、「新版 赤ちゃんの脳を育む本」には赤ちゃんの脳を育てるヒントが満載!

akachan

 お話/久保田競先生 主婦の友リトルランド「久保田メソッド 能力開発教室」理事 京都大学名誉教授、医学博士。東京大学医学部卒業後、同大学院に進学。その後、米国・オレゴン州立医科大学に留学。帰国後、東京大学大学院を経て、京都大学霊長類研究所神経生理研究部門教授に就任し、同研究所所長を歴任する。2007年より国際医学技術専門学校副校長に就任、現在に至る。20011年珠宝中綬章受賞。
出典:「新版 赤ちゃんの脳を育む本」より ※情報は掲載時のものになります。

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