気になります! 赤ちゃんの食物アレルギー、これってホント?

コラム
公開日:2015/12/16
気になります! 赤ちゃんの食物アレルギー、これってホント?

そろそろ離乳食を始めたい・最近離乳食を始めたというママたち、食物アレルギーが気になって卵をあげるのを控えたり、たんぱく質は危険と思っていませんか? よくウワサで聞くアレルギーの知識「コレってホント?」と思うことを、アレルギー専門医に○・✕でジャッジしてもらいました。

卵を食べたら食物アレルギーになった…✕

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Q 卵がゆを少し食べたら、発疹が出て受診。卵アレルギーかも、と言われて検査することに。卵を食べなければよかったのでしょうか?(7ヵ月男の子のママ)

A アレルゲンは皮膚からも体に入り、食べる以前に抗体はできてしまいます

「食べたから、食物アレルギーになった」というのは少し違います。

食べ物のアレルゲン(アレルギーの原因物質)は室内のホコリの中にもたくさん存在し、皮膚からでも体に侵入し、「lgE抗体」がつくられてしまいます。抗体はすでにできていて、食べて症状が出たということです。

※lgE抗体とは、血液中のリンパ球の働きによってつくられ、体内にアレルゲンが入ってくるとアレルギー反応を起こす抗体のこと。

離乳食の開始を遅らせても予防はできない…○

Q 湿疹でアレルギー科に通っていますが、先生に相談して、離乳食は5ヵ月から開始しました。おかゆや野菜からゆっくり進めています。(6ヵ月男の子のママ)

A 遅らせても予防の効果がないことは、世界的な研究により明らかです

「離乳食を遅らせても、食物アレルギーを予防する効果はない」ことは世界共通の認識。むしろ、栄養が不足すると、赤ちゃんの成長に悪影響を与えかねません。食物アレルギーかもしれないと不安に思うのであれば、医師に相談して、離乳食をすすめるのが安心ですね。

動物とふれあうとアレルギーの予防になる…✕

Q 動物とのふれあいがアレルギーを防ぐという説を聞いたので、よく近くの動物園へ連れて行ってます。果たして効果は?(1才女の子ママ)

A 先進国で暮らしている限り、あまり効果は期待できません

予防効果があるとすれば、「牧畜農家で生まれ育ち、毎日牛の世話をして、生の乳を飲んで育っているような環境」。現代の日本の都市で暮らしている中で、多少の自然や動物とのふれあいでは、予防の効果は期待できないでしょう。

湿疹は治さないとアレルギーは悪化する…○

Q 乳児湿疹がひどいのですが、肌が弱いとアレルギーが出やすいと聞くので心配です。赤ちゃんにもステロイド薬は使って大丈夫?(3ヵ月女の子ママ)

A 荒れた肌からアレルゲンが侵入しやすいので早期治療を

肌が荒れていてバリア機能が壊れている状態だと、アレルゲンが体に侵入しやすくなります。湿疹が続いている限り、常に炎症が起きていて、炎症は「lgE抗体をもっとつくれ!」という刺激に。医師の指示に従ってステロイド薬を使い、湿疹を早く治すことが大切です。

タンパク質の多い食品は危険!…✕

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Q タンパク質が食物アレルギーの原因になると聞くので、卵や牛乳のほかにも、タンパク質の多い肉や魚も心配なのですが……。(8ヵ月女の子ママ)

A 肉のアレルギーはごくまれ。タンパク質は量より構造が問題

タンパク質にはアレルギーを起こしやすい構造と、起こしにくい構造があります。たとえば、肉(鶏肉・豚肉・牛肉)は筋肉のタンパク質構造が人間とよく似ているため、異物とは認識されず、食物アレルギーになることはごくまれ。

赤ちゃんの食物アレルギーは治りやすい…○

Q 7ヵ月のとき卵アレルギーと診断されましたが、1才を過ぎて少しずつ食べられるように。成長とともに変わるんだなぁと思いました。(1才5ヵ月男の子ママ)

A 消化機能が発達するにつれて、自然に治っていくことが多いです

多くの場合は、タンパク質の消化吸収能力がアップし、免疫力もつく1才半ごろから、少しずつ食べられるようになります。赤ちゃんに多い卵、牛乳、小麦などの食物アレルギーでは、小学校に入るまでに8~9割が普通に食べられるようになっています。

親の食物アレルギーは子どもに遺伝する…✕

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Q ママが昔、卵、牛乳、大豆アレルギーがあったので、遺伝するのではと思っています。子どもにはまだこわくてあげられません。(9ヵ月男の子ママ)

A 体質は遺伝しても、同じアレルギーになるとは限りません

アレルギーになりやすい体質は遺伝しても、親と同じ食物によってはアレルギーになるとは限りません。親が食物アレルギーではなくても、「親が花粉症で、子どもが食物アレルギー」というケースも多く見られます。あまり考えすぎずに、卵や牛乳も少量からはじめましょう。

食物アレルギーについての不安について疑問に思ったら、ぜひ読んでみてね!

食物アレルギーをこわがらない!はじめての離乳食

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監修/伊藤浩明(あいち小児保健医療センター 副センター長)
        上田玲子(帝京科学大学 こども学部教授)
発売日:2015/12/2
ISBN:9784074032709
判型・ページ数:A5版・128ページ
定価:本体1,200円+税

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