高齢出産ママの4大気がかりは?

コラム
公開日:2015/09/10
更新日:2016/08/23
高齢出産ママの4大気がかりは?

35才以上での妊娠・出産がふえ、元気でアクティブなママも多い昨今ですが、高齢妊娠・高齢出産はリスクが高くなるのは事実。考えられるトラブルとママや赤ちゃんへの影響について知っておきましょう。

健診を休まず受けておくとトラブルを早く見つけられる

35才以上での出産は「高齢出産」と呼ばれていて、以前は特別なことのように思われていましたが、今は状況がかなり変わってきています。「高齢出産は、妊婦さん全体の1/4を占めています。東京都内の産院では、40代の妊婦さんが2割を占めるともいわれています」と教えてくださったのは産婦人科医の宋 美玄先生。
ごくふつうのことになりつつある高齢出産ですが、年齢を重ねていることで、それなりにリスクが高くなるのは事実。ただ、「心配しすぎないでほしい」と、宋先生はいいます。
「35才になったとたんにいきなりリスクがふえる、というわけではありません。無事に出産している妊婦さんもたくさんいます。リスクがあることを頭に入れておくことは必要ですが、あまりとらわれすぎないようにしましょう。ただし、リスクを発見するうえで妊婦健診はとても大切です。時間がかかるので面倒に思うこともあるかもしれませんが、健診を受け続けていれば、少しの変化にもすぐに気づいてもらえて、トラブルが早く見つかります。健診は休まず受けるようにしてくださいね」

気がかり1 やっぱり流産や早産になりやすいの?

 流産率、早産率が高くなるので体調の変化に注意して

卵子は女性が胎児の時期から卵巣内にあり、体と同じように加齢によって老化していきます。そのため、年齢が高くなるにつれて妊娠できる確率が下がるとともに、妊娠しても流産する確率が上がっていくのです。すべての年齢での流産率は約15%ですが、35才では約20%、40才では約40%になるというデータも報告されています。出血やおなかの痛みなど、流産の徴候があったらすぐに受診しましょう。35才以上になると妊娠中のトラブルもふえ、早産も多くなります。健診できちんとチェックしてもらいましょう。

気がかり2 妊娠中のトラブルって多くなるの?

妊娠高血圧症候群などの合併症が起こりやすくなります

高齢妊娠では、「妊娠高血圧症候群」や「妊娠糖尿病」などのトラブルが多くなります。妊娠高血圧症候群は、以前は「妊娠中毒症」と呼ばれていたもので、おなかの赤ちゃんの発育が悪くなり、早産などを起こしやすくなります。妊娠糖尿病では赤ちゃんが大きくなりすぎたり、羊水がふえすぎたりして、早産や難産になることも。そのほか、前置胎盤も高齢妊娠に多いトラブルです。胎盤が子宮口にかかっている状態なので、そのまま出産時まで直らないと帝王切開となります。

気がかり3 おなかの赤ちゃんのことが心配……

年齢とともに染色体異常の確率は除々に上昇

高齢妊娠だと、赤ちゃんのダウン症候群など染色体異常が気になるという妊婦さんも多いかもしれません。確かに、加齢によって卵子が老化していると、染色体異常の赤ちゃんが生まれる確率が若いころに比べて高くなります。とはいえ、実際は40才で出産した女性からダウン症候群の赤ちゃんが生まれる確率は1%ちょっと。流産にならずに生まれてきた赤ちゃんのほとんどは異常ありません。高齢妊娠=染色体異常の赤ちゃんが生まれやすいというわけではないので、あまり心配しすぎないようにしましょう。

気がかり4 お産は難産になってしまうのでは、と不安!

お産が長引く可能性は高まりますが、個人差があります

初産では12~15時間、経産婦ではその約半分が分娩時間の目安です。初産で30時間、経産婦で15時間以上かかる場合を「遷延分娩」といい、高齢出産では、微弱陣痛や赤ちゃんの回旋異常などが原因でお産が長引く確率もふえます。このようなときには、陣痛促進剤を使ってお産の手助けをすることがありますが、赤ちゃんの安全を最優先して帝王切開になることも。ただ、高齢出産でも短時間で生まれる場合もあるので、高齢だから難産になるとはいえません。不安にとらわれすぎないで、これからの妊娠生活を過ごしていきましょう。

高齢出産のママは社会人経験が豊かなケースが多く、事前に情報リサーチをしたり、さまざまなリスクを想定したり、と先回りして準備する傾向があるようです。それ自体はよいことなのですが、必要以上に不安になってしまう場合も……。おなかの赤ちゃんを思うからこそのことなので、「心配しないで」といっても難しいかもしれません。けれど、必要な基礎知識を備えたらあとはせっかくのマタニティライフ、思い切り楽しめたらいいですね! そのほうがストレスもたまらないかもしれません。

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監修/産婦人科医 宋 美玄 先生
 2001年大阪大学医学部卒業。産婦人科専門医として勤務しながら、テレビのコメンテーターとしても活躍。雑誌や新聞の連載も多数。著書に『内診台から覗いた高齢出産の真実』(中公新書ラクレ)など多数。
 出典:First Pre-mo(ファーストプレモ)2015秋冬「アラフォー妊婦さんの高齢出産、ホントのところ」
 ※情報は掲載時のものです

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